ドリンクに入れても薄くならない金属アイスキューブ

日本酒は温めても冷やしてもおいしいお酒ですが、ワインはそうはいきません。もちろん、ホットワインというものもありますけれど、あれはどちらかというとワイン自体を味わうためというより、体を温めるためという意味合いが強いもの。

純粋にワインのおいしさを楽しむためということならば、おいしく感じられる温度で飲むのがベスト。赤ワインは18度前後、白ワインは15度前後がいいと言われているようです。ただ、これは非常に大雑把な目安であって、銘柄やタイプによっても最適温度は変わってきます。

まあ、そこまで細かくこだわらなくても、5度から20度の間ぐらいが合っていると覚えていれば、大きな問題はありません。

気をつけなければならないのは、20度を超えないようにするということ。20度を超えると味のバランスが崩れますし、なにより劣化しやすい。

だからといって氷を入れて冷やすというのも考えもの。氷を入れれば溶けた分だけ味が薄まりますからね。その点はウィスキーとはちょっと違います。

飲み物を氷で冷やしつつ、味を薄めないための容器というのもあります。飲み物と氷を入れるスペースが分けられているガラス容器で、いろいろな形のものが出ています。

しかし、そういうものとは全く違う発想の商品がつくられました。それが、カナダの企業「Onyx」が開発した金属製アイスキューブです。

この金属製アイスキューブは、一般的なアイスキューブとほぼ同じ大きさにしたステンレススチールのキューブの中に、蒸留水を詰めてあるというもの。冷凍庫で冷やすと中の蒸留水が凍ります。

「Onyx」というのは、体と環境のためにプラスチックを遠ざけようというちょっとアレな思想のキッチン用品会社です。今、アメリカやカナダではプラスチック容器に入れた食べ物には有害物質が溶け出て健康被害が起こるのよムキーと騒ぐアレな人々が多いそうです。

そういうアレな思想は別として、飲み物に入れても溶けないアイスキューブというのは便利かもしれません。まあ、正確には中の蒸留水は溶けるのですけど、それが外に漏れないからお弁当のすみっこに置いて保冷剤の代わりにもできます。保冷剤使えばいいんじゃないかって気もしますが・・・。

ただ、実際問題いつまでたってもなくならない金属キューブがコップの中に入ってるのは邪魔かもしれませんね。ガラス容器などに飲み物をまとめて入れて、そこで冷やしてからサーブするのがいいでしょう。

ところで、温度が伝わりやすい金属でできているということは、おそらく普通のアイスキューブより冷えやすいのではないかと思われます。上にワインを飲むのに最適な温度は5度以上と書きましたが、金属アイスキューブで冷やすとあっという間に5度より下がってしまうということも考えられるので要注意。

しかし、ワインにこの金属キューブを使うような場面というとどんな時でしょうか?夏の野外BBQ?キャンプ?そんなアウトドアにいいワインを持っていくアホはいないだろうから、あんまり温度とか気にしないでいいんじゃないですかね?

それでも、夏場に淹れたてコーヒーや紅茶を急速に冷やしたいというときには、冷蔵庫に入れるより効果的ではないかと思います。

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