ワインのうんちく話は男同士でしたほうがいい!?

茶道は一時期「嫁入り修行」のような扱いをされていました。しかし、茶道の原型となる茶の湯を生み、文化として成熟させたのは、室町期~江戸時代の商人や武士たちでした。一時期、一部の女性の間で台湾茶が流行ったことがありました。しかし、台湾茶を育て、台湾独特の喫茶文化に育てたのは、台湾の年配の男性たちでした。

毎年食べ物だけでもたくさんの流行が生まれます。その流行の多くは女性が生み出し、女性をターゲットとしたものです。しかし、ほとんどの流行は即廃れ、見向きもされなくなります。例えばベルギーワッフル、カヌレ・ド・ボルドー等。

人間は流行に敏感ですが、基本使い捨てにします。

ワインについても同様。男性がワインにハマると、種類や産地、ブドウの品種まで調べたり、お金に余裕がある人は自宅にワインセラーを設置したりします。自分が気に入ったワインや希少なワインを集め始め、行き過ぎるとワインカーヴまで作ってしまう人もいます。

近年女性の間でもワインがブームのようですが、女性にそのようなタイプは少ないようです。もちろん、例外的にソムリエの勉強まで始めてしまうという女性がいないわけではありません。しかし、大部分の女性は「ワインを飲んでいる自分」に満足してしまうようですね。

だから、銘柄や味へのこだわりもほとんどなく、それほどおいしくないワインでもオシャレスペースで提供されれば「いいワインを飲んだ」という気分になるので、女性をターゲットにした最近はやりの「バル」の類は、いかにワインの品質にこだわるかより、お店の雰囲気をオシャレにすることに腐心しているように思えます。

そんなわけで、女性はワイン通の男性のうんちく話は聞きたがりません。彼女たちにとってそれは「理解し難い雑音」でしかないのです。だから、半可通であれガチの通であれ、男性はワインに通じているからといって、女性の気をひこうとその知識を披瀝したところで無駄なのです。

女性が求めているのはそういうものではなく「共感」です。だから、「このワインは××年○○産で、どんな料理に合わせるのがよくて」ということよりも、「このワインおいしいねー」「おしゃれな雰囲気のお店だねー」という表面的なことを言ったほうが共感してくれます。

誤解を恐れずに言えば、“ワインを楽しむ”ということでは、女性は本質的なことは求めていません。目先の雰囲気を楽しめればそれで十分なのです。

もし、自分のワインの知識を存分に語りたいのであれば、男性の同好の士にすべきなのです。きっと話は盛り上がり、楽しい時間を過ごせるでしょう。ワインに限らず、このような趣味文化を育てるのは、歴史的に見ても趣味人のオッサン同士のコミュニティーなのですから。

関連記事

ページ上部へ戻る