ブドウの出来に良い年悪い年がありますが、それらの差はどのくらいなのですか?

ボルドーを例に挙げれば、ボルドーはブリュゴーニュと比べ気候は温暖ですので、ブドウの出来について年による差はあまり無いと言えます。

また、ボルドーは数種類から造られたワインをバランスよくブレンドしますので、調整はある程度できます。さらに出来が悪い年はより厳選して少量の「シャト―・マルゴー」を造って、残りは「パヴィヨン・ルージュー」のようなセカンド・ワインの製造用に回します。

反対に出来が良い年には、グラン・マンに回す比率が高くなり、その分セカンド・ワインに回る量が減少します。ここでも品質の調整が行われます。

これに対してブリュゴーニューの方は、気候の差が厳しいので、どんな醸造責任者でも、年によって品質のバラつきが出てしまいます。さらに天候が悪い年のワインに限って軽く、飲み頃がとても早く来てしまうので、どのヴィンテージから飲むべきか選択する際は困難を伴います。

モノによっては、古いワインでも若く感じる可能性がありますから、年代順に楽しめば良いと単純に言えないところが悩ましいところ・・・。

仮に金銭的余裕があるなら、同じ醸造者の出来が全く違う年のワインを注文すると、異なる料理に合わせる事ができ、面白と思います。

ただ、良い年のモノ悪い年のモノの銘柄が同じなら、味わい自体の系統は一緒のはずです。風味上の濃淡が異なってるだけです。身近なモノに例えるなら、同じだしと味噌で作る味噌汁でも、それらの分量によって味わいに差が出る、そんな違いと言ったところでしょうか。

それと同じように、いくら出来の良い年のワインであっても、だしと味噌のバランスが異なれば味が変わってくるのです。

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