当たり外れの多い古酒を味わってみてはいかが?
古いワインは、値段が高いものです。それだけに期待感が高まるものですが、古いワインは本当においしいのでしょうか。
1960年以前のワインを、延べ100本以上飲んでいる人物によると、「半分ぐらいはがっかりする。3~4割はまあまあ。飲んでいる全員が素晴らしいと思ったのは2割ほど。」といいます。
ほとんどが、著名なシャトーのものばかりなのに、状態が良くないものが8割にのぼるというのは、ほとんどが貯蔵や保管の仕方に問題があったと考えられます。それを考えれば、日本で古酒を味わうのはかなりリスクが高いものと思ったほうが良いでしょう。
40~50年以上前のワインを味わう以上は、そのような覚悟が必要かもしれません。それだけの長い期間開けられずに過ごしてきたのですから。しかし、古酒には味わいだけでない楽しみがあるのです。
栓を抜くまでどんな状態なのか分からないというスリルがあるからこそ、素晴らしい!絶品だ!と思えるものに出会ったときの感動があります。また状態が悪くても、貯蔵や保管の仕方についてあーでもないこーでもないと議論する時間というのは楽しいものです。
せっかく奮発して買った古いワインが外れだったとしても、ただがっかりするだけでなく、視点を変えて楽しい時間に変えてみてはいかがでしょうか。