時代を反映するワインの飲み頃?
ワインの飲み頃の原則は、「フレッシュ・アンド・フルーティー」のうちにというものがあります。
具体的な数字で言うなら、標準的なワインの寿命は白ワインの場合2~3年から5~6年。赤ワインなら2~3年から7~8年と言われています。この標準的な寿命より長く寝かせておいたほうが良いと言われるワインもあります。ただ、こういうワインは初めから長く熟成させるよう造られているもの。
最近は低価格のワインが多く売られていますが、これらの安いワインはまさしくフレッシュ・アンド・フルーティーのうちが飲み頃です。そう言える理由の一つには、安いワインは寿命が短い、いわゆる早く飲んでもらうように造られているからです。
最近のワインメーカーは熟成型より早熟型のワインを多く造っています。
これにはワインの消費飲料の回転率を良くしたいというメーカーの思惑もありますが、世の中の動きが何事もスピーディーになってきたので、セラー(地下蔵)などで何年も寝かせてから飲み頃が来るのを待つゆとりがなくなってきたという消費者のニーズに応えてのこと。
でも安いワインが悪いワインとは限りません。十分飲みごたえのある低価格のワインがたくさん出ていますから、それ程憂うことでもありません。