ワインの保存と運搬に振動は禁物!?
ワイン・セラーは温度と湿度を管理してワインを保存する長期貯蔵専用庫のことです。温度は13~15度前後、湿度は70~80%を長期に保つ事、光や音や振動の影響を受けない事が条件になります。
フランス語ではカーヴ(cave)、ドイツ語ではケラー(keller)と呼ばれています。貯蔵専用庫でもワイン・クーラーは短期間冷やすことを目的としており長期保存するものではありません。
ワインの質を損なう条件には、温度と湿度の他にもう1つ重要なものがあります。それは「振動」。「直射日光・高温(温度の急激な変化)・振動」それらは従来から貯蔵の三大タブーと考えられていました。
しかしマット・クレイマー氏によるシングルトン博士の学術的実験によると、「振動」はそれほどワインの質に影響を与えないとの結果が出たそうです。また航海中の船の揺れのようなゆっくりとした振動はワイン保管に差し支えないと考える方もいます。
それでも従来から「振動」はタブーと考え、最近のワイン・セラーやワイン・クーラーのモーターから出る微振動が気になるなど振動に関する意見は人さまざまです。
ワイン・セラーが絶対に必要なのは、超高級ワインを長期貯蔵するなど特別な場合です。ワインは「暗く」「涼しく」「温度の変化が少ない」場所に保管できればワイン・セラーを用意する必要はありません。