そのワイン、偽物かも?偽物ワインを見分ける方法とは
産地や味を吟味しながら選んだワイン。
ちょっと高めの、しかも初めて試す銘柄は、どんな味わいかドキドキと胸を高鳴らせてしまいます。
一口含んで「美味しい!」と思ったときの嬉しさは格別です。
しかし、もしもそのワインが偽物だったらどうしますか?
毒でも入っていない限り「美味しければいい」と思う人もいるでしょう。
でも、本来の味を味わえない上、実際の価値より高い値段で買わされているのは嫌ですね。
しかし、残念ながら、偽物ワインは存在します。
ただ、偽物にはいくつか特徴があります。
購入前にぜひ確認しておきしょう。
偽物はどこで売られている?
収集家が利用するオークションに出品されているものは、偽物が混じっているかもしれません。
オークションの品はワイン会社から販売されたものではなく、どこかのワインセラーで偽造されている可能性があるからです。
また、最近はホログラムやQRコードなどの偽造防止策がなされていますが、ボルドーやブルゴーニュのうち2005年以前の品はそのような対策がされていません。
とくに1945~1989年のワインに偽物が多いとのことです。
安いものより高値のヴィンテージワインが偽造の対象になりやすいですから、気をつけたいですね。
偽物と本物の見分け方は?
・ヴィンテージワインなど年代の古いワインは、ラベルをよくチェックしましょう。
・最近の印刷機で刷ったものかどうか、そして貼り付け具合を確認します。
・古いボトルはもちろん古い糊で貼り付けされているため、筋があります。
・しかし偽物は貼り替え時、現在の糊でしっかりと瓶に貼り付いています。
・そしてその印刷はいかにも古めかしい加工の印刷をあえてなされています。
・また、中国などアジアでの出品や販売は、商品名の1字をさりげなく変えている時があるそうです。
ぜひそのような細かいところもチェックしてみましょう。
その他はコルクとラベルの古さが一致しているかどうかや、ボトルの大きさがその銘柄に存在するサイズかなどがチェックポイントとのことです。
見た目以外のチェックポイント
海外のオークションサイトに出品されているワインは、衛生状態が良くない偽物が混じっている可能性があるため、かなり警戒しなければなりません。
清潔とは言い難い環境でワインボトルの中身だけ入れ替えているかもしれないからです。
また、やはり価格が相場よりあまりに安いと感じる商品は偽物の疑いが高く、注意が必要です。
閉店にともなうセールならともかく、安いからといって安易に購入しないことが賢明ですね。
実際に起きた偽物ワイン事件
実際に起きた偽物ワイン事件を紹介しましょう。
自宅の「偽物ワイン研究室」なる場所で安物を材料に作った偽物を、高級なワインのボトルに詰め替えて販売したある人物が、詐欺罪で訴えられました。
それはルディ・クルニアワンという、「ドクター・コンティ」と呼ばれるほど、フランスの高級ワイン「ロマネ・コンティ」を嗜んだとされる人物です。
彼は安物ワインでつくったボトルを希少価値の高いヴィンテージワインと偽って販売しようとしたのです。
ワインが高級かそうでないかを見分けるのはなかなか困難なこと。
この犯行は明るみに出るまで時間がかかり、相当な被害額が生じたようです。
まるで映画のような話ですが、実際に起きた事件とは驚きですね。
ワインは安い物から気軽に楽しめるのが魅力です。
しかしたまには奮発してリッチなワインを味わってみたいもの。
このような詐欺被害に遭わないようにするには、信頼のある店で購入するのが一番なのでしょう。