よいヴィンテージワインをより美味しく味わうコツ

みなさんは、ヴィンテージという言葉をご存じでしょうか。

原材料となるブドウの収穫年のことをヴィンテージと呼び、ワインのラベルに年数が書かれたものは、大抵このヴィンテージとなっています。

ブドウの品質によって出来が左右されるワインですが、そのブドウの出来映えも、その年の気候によって毎年異なってくるのです。ワインの味わいにもその差が現れるため、同じ銘柄でも、ヴィンテージによって味わいが多少異なるのです。

よいヴィンテージのワインは、高級ワインの中でも特に高値で取引されることもあります。しかし注意していただきたいのは、よいヴィンテージのワインが、その銘柄の中で一番おいしいワインになる訳ではない、ということです。

じつは、よいヴィンテージのワインは、ブドウの成分が濃く、しっかりとした味わいである事が特徴です。

ただ、いわゆる大器晩成型で、熟成するのに数年ほど時間がかかることが多いのです。

最盛期になれば、香りも華やいで、渋みも溶けてまろやかになり、口の中で複雑な味わいをじっくり堪能できます。ですが、若いうちは渋みが強すぎて、おいしく感じません。香りも閉じていて、あまり冴えない感じがします。

それに対して、並ヴィンテージは、早く熟成しやすいので、若いうちから最盛期を迎え、ブドウ品種の個性を基調とした、フルーティな味わいと、シンプルで親しみやすい香りを楽しむ事ができるのが特徴です。

ビン詰めされてすぐに飲むことを考えて製造されますので、反面、酸化するのも早く、熟すまで待つと、若い頃のフルーティさも消え、味わいも比較的あっさりして、おとなしい印象になってしまいます。

なるべく早く飲むべきなのが、並ヴィンテージなのです。

こうしたヴィンテージに対する評価の決め方は、産地ごと、あるいは生産者ごとに行われています。

あらかじめ、その年の気候や、生ブドウの出来である程度の目星をつけておくのですが、最後には実際にワインをテイスティングして、決められています。

最近は作り手の技術力が向上し、ヴィンテージによる味わいのバラつきも少なくなってきています。贈答品や記念品として、その記念の年と同じヴィンテージのワインを購入すると、いいプレゼントになるでしょう。

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