テイスティングをしてみたい!大まかな流れは?
テイスティングをしてみましょう、と言われると、一般のイメージにあるような、難解なコメントをしなければいけないのではないか、と思いがちです。
実際は、そんな必要はまったくありません。
大事なのは、これまで自分自身が飲んできたワインの情報と照らし合わせて、目の前のワインがどんなものであるかを判断することです。
むしろ、後になってそのときの事を簡単に思い出せるような、シンプルで明快な表現の方がいいのです。
その香りや味わいをだれかに伝えるためにも、互いに共有しやすく、伝わりやすい表現が必要です。
テイスティングの大まかな流れは、グラスを軽く回して外観をじっくり観察し、次に香り、味わいを順にチェックします。
外観で判断するのは、色合いや透明感があるか、グラスの中を伝う滴を見て、さらさらか、粘性があるかなど。
香りは、果物やスパイス、花などの具体的な名称をあげて表現します。
普段かいだことのない香りを表現に使ったり、あいまいな表現をすると、後で思い出せなくなって、意味が無くなるので、おすすめしません。
ナッツや、チョコレート、各種フルーツなど、普段からいろいろな食材を試し、香りをかぐように意識して経験を積んでおくと、コメント力がぐっとアップします。
味わいのチェックは、ブドウ果汁由来の甘味と酸味、果皮と種由来の渋味と苦味が対象となります。
それぞれがどの程度であるか、どのような性質であるか、また、全体のバランスや、互いにどのように関わりあっているかなどの複雑さを判断します。
最後に、テイスティングによって得られた様々なコメントをまとめて、ワインの特徴を判断し、どのようなものであるかを結論づけます。
ひとくちでワインの全てを理解するのではなく、何度も飲みながら少しずつコメントを増やしていきます。
テイスティングはおおまかに、このような流れで行われています。