ワインの外観でわかることって?

テイスティングをするとき、香りや味よりも、まず外観をチェックすることはとても重要です。

ワインの事を三割は知る事が出来る、と言われているほど、外観のチェックはテイスティングにとって重要なものなのです。

外観のチェック項目には、「色合い」「輝き」「透明度」「にごり」「粘性」の5つがあります。

色合いは熟成の度合いによって変わり、若いものは青みが強く、熟成が進んだものほど黄色みが強くなってきます。

このため、同じ赤ワインの赤色でも、若いものは紫がかった赤色になり、熟成が進んでいるものはレンガ色やオレンジ色の赤になります。

また、白ワインでも同様に、若いものは緑色に近く、ごく淡い黄緑色になり、熟成が進んだものは琥珀色やあめ色になります。

しかし、これは一般的な場合で、熟成の度合い以外にも、品質の違いや、醸造方法の違いによっても、色合いの変化はでてきます。

白ワインに使われるソーヴィニョン・ブランなど、果皮が緑色を帯びているブドウはもともと緑がかったワインになり、シャルドネなど、黄色を帯びているブドウは最初から黄みがかったワインになります。

また、醸造過程で果皮からの抽出を多く行ったワインほど、色調が濃く、味わいも濃厚になってゆきます。

色合いでこれらを確認したら、次に、液面を観て、輝きと透明度、にごりをチェックします。

液面の向こうが、どのくらい透けて見えるかが、透明度のチェックポイントです。

透明度が高く、輝きもあるワインは、さっぱりしたクリアな味がし、逆ににごりがあると、味が複雑になる傾向にあります。醸造される過程で、澱引きや澱下げ、濾過などの工程を経るほど、ワインの透明度が高くなってゆきます。

苦味の元である果皮や種、また、熟成のもとである澱がどれほど混じっているかで、これらの項目に違いが出てくるのです。

最後に、ワインがグラスの内側を伝わり落ちる様子で粘性を見て、外観のチェックは終了です。この滴は、涙、足、ディスクと呼ばれており、これでアルコール分やブドウから抽出された成分の濃さが判断できます。

滴の量が多く、また伝わり落ちる速度が速いほど、水分が少なく、アルコール分やブドウ成分の濃いおいしいワインだと判断できます。

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