ビールだけじゃない?ドイツのワインもおすすめな理由

ドイツの酒といえば当然ビールと答える人が大多数を占めるでしょう。逆に、日本ではドイツとワインはあまり結びつくイメージを持っている人はいないと思います。

しかし、フランスやイタリアにはかなわないとはいえ、ドイツは世界では10位、欧州では4位ぐらいに入るワイン生産国。

ドイツ人は匠の精神を持っていて、勤勉で日本人に似ているなどと言われます。しかし、日本人とは違う部分があります。それは、良いものは高い、安くて良いものなどは無いということを知っているということ。

日本人は、バブル時代に価値観を崩壊させました。バブル期にはそのものが本来持つ以上の価値を付けて大金をつぎ込むことにステイタスを見出し、バブル崩壊後は、逆に良いものでも値段が安くなければ買わなくなりました。

しかし、ドイツ人は価値あるものにはその価値に見合うだけの対価を支払うということを知っています。

それゆえ、ドイツのワインは民族性同様質実剛健。価値あるものを作り出そうという匠の精神も活かされています。

ワインの原料は主に赤ワインに使われる黒ブドウと、主に白ワインに使われる白ブドウに分けられます。そのうち、黒ブドウはどちらかというと温暖な気候を好み、白ブドウは比較的寒い気候でも育てることができます。

ここ近年の気候変動の影響で、ドイツも夏に25度を超える日が出てきたようですが、基本的にはあまり高い気温になることがない国。

ドイツの小学校には、11時10分の時点で気温が25度になると授業が休止になる「ヒッツェ・フライ」という制度があるそうで、それだけでもいかに気温が低い国かわかります。

それゆえ、ドイツのワインは白ワインが主流となっています。使われる原料ブドウは、主にスイス原産でドイツで品種改良された「ミュラー・トゥルガウ」と、高級ワインには「リースリング」が使われています。

植物は気温が高く日照量が多いと成長が早くなります。逆に、夏でも気温が低いドイツは、ブドウの成長は遅くなり、フランスなら9月に収穫して醸造に入るところを、10月から11月まで待ってから収穫します。

しかし、成長の速度が遅いということは、それだけしっかり栄養を蓄えて育つということ。時間をかけて育てられた白ブドウを使うドイツのワインは、フランスの白ワインより更にフルーティーだと言われます。

味の好みは人それぞれ、どちらが優れているということは言えませんが、もしフランスの白ワインにピンとこないという人がいましたら、ドイツワインを試してみてはどうでしょうか?

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