今度は「中国産ワイン」が日本に押し寄せるかもしれない

孔子先生は様々な教えを残しておられますが、その中に中庸というものがあります。

最近はさすがにいなくなりましたけれど、かつて妙に中国に憧れを持っている人たちの中には、それゆえに中国人が中庸を重んじる民族だという妄想を唱えている人もいました。

しかしですね、まあ歴史を見てもわかるんですけど、中国人というのは中庸とは程遠い人たちです。だからこそ、孔子先生だって強く中庸を説かねばならなかったのです。

さて、今中国では富裕層の間でワイン熱が高まっています。バブル期の日本人はブランド品や芸術品を「爆買い」することで相場を引き上げ、顰蹙をかっていました。

今は中国人がフランスのワインを爆買いし、場合によってはワイナリーまで投機目的で購入してフランスで顰蹙をかっているそうです。

で、そうしたワイン熱の高まりによって次に起こった現象は、中国国内でのワイン生産量の増加。

中国でももともとワインは生産されていました。

特に、現在中国が占領している新疆ウイグル自治区はぶどう生産が盛んなところで、干しぶどうが名産品。

古来よりワイン醸造を行い、イスラム化した後もそれはかわらず伝えられてきました。

それが、富裕層が増えるにつれて需要も高まったことで生産量も増え、そして原料のぶどうの生産も増えていきました。

なんと2014年時点でのワイン用ぶどう畑の面積は、全世界の11%で、これはスペインに次ぐ2位です。

数年のうちにこの順位は逆転し、ぶどう畑の広さでは中国が世界一になると見られています。

日本人も極端なところはありますが、そのスケールにおいては中国人にはかないません。

しかし、供給が増えれば物がだぶつき、値崩れするのは中学生でもわかること。

そこをちゃんとかえりみずに、極端に右向け右で突っ走ってしまうから、孔子先生は中庸を説かねばならなかったのです。

まあ、中国国内で潰し合いが起き、結局共倒れになるのはかまいません。

問題は世界のワイン市場への影響です。悪貨は良貨を駆逐するもの。共倒れになるまえに、中国産の質が悪く安いワインが市場に出回るようになったらどうなるでしょうか?

ワインに関する法律がしっかりしているEUやアメリカはあまり影響を受けないかもしれません。しかし、日本のワイン業界は確実に影響を受けるでしょう。

今、日本では「国産ワイン」の80%が輸入濃縮果汁で作られている状態。原料の産地がどこであろうと、日本で醸造すれば国産なのです。

日本のワイン文化は成熟とは程遠い状態ですから、そんなものでも流通し、受け入れられています。

いずれだぶつくことになる原料ぶどうは、安く買い叩かれて日本へ運ばれ、醸造されて「国産ワイン」として流通することになるでしょう。

今政府は、国税庁を中心として、国産原料のみを使い、国内で生産されたワインにだけ「日本ワイン」を名乗れるという法律を策定しようとしています。

これが施行されれば、確かに確実に安全なワインを飲めるでしょう。

しかし、今「国産ワイン」として流通されている、外国産原料を使ったワインの製造を禁止できるわけではないので、何らかの形で残り、売られるはずです。

そのとき、中国産の危険な原料を防ぐすべはあるのでしょうか?

また、安い中国産ワインも大量に出回り、市場を圧倒するかもしれません。

「中国産は絶対拒否」なんていう人もいますが、彼ら自身が思っているほどそうした層は多くなく、むしろ品質が悪くても安ければいいという大多数の層によって歓迎されるでしょう。

そうなったときに、本物のワインを手に入れられることができるのは、ワインにだったら金に糸目をつけないお金持ちだけということになってしまうかもしれません。

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