ワインにエビ・カニの成分が含まれているかも!?

私は甲殻類アレルギーです。もともとエビやカニは大好きでしたが、食べるたびに唇が痒くなったりしていました。それがあるとき、痒くなるだけではなく唇や口の中の粘膜にヒビが入るようになってしまい、それ以来甲殻類を食べないようになりました。

甲殻類アレルギーを起こしているのは、主に甲殻類の殻を構成しているキチンという成分です。この甲殻類のキチンから得られるグルコサミンやキトサンといったものは、化粧品や健康食品に利用されているので、私と同じように甲殻類アレルギーの人は油断できません。

そしてこのキチン、ワインに含まれている可能性もあるのです。

ブドウが原料のワインにキチン?と思われるかもしれませんが、実は意外なことに使われています。それは、ワインの不純物を取り除く「清澄剤」としてです。

例えばフランス料理では、ブイヨンなどをとるときに泡立てた卵白を混ぜてアクを吸着させます。ワインの清澄剤もそれと同じようなものです。

清澄剤には必ずしもキチンが使われるわけではなく、乳タンパクや卵白、ゼラチンなどが使われます。だから、甲殻類アレルギーの人だけではなく、牛乳アレルギーやタマゴアレルギーの人も注意が必要です。

最終的に不純物といっしょに取り除かれるわけだから、そんな影響はないのではないかと考える人もいるでしょう。しかし、甲殻類アレルギーの人ならわかると思いますが、甲殻類そのものを食べなくても、成分が溶け出た汁を飲んでもアレルギー反応は起こります。最終的に取り除くといっても、アレルギー物質が溶け出ている可能性は否定出来ないのです。

EUやカナダでは、2012年から清澄剤に使ったアレルギー性物質の表記が義務付けられています。それ以外の製造国ではそのような表記がされていないこともあるので、食物アレルギーがある人はラベルをよくチェックしましょう。表記がないならば買わないのが得策です。

また、清澄剤を使っていないと表記されているワインもあるので、そういう製品を買うというのもいいでしょう。

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