ダイエット中ならそもそもお酒はやめるべき?

ヨーロッパには日本で「ホットワイン」と呼ばれるワインにスパイスなどを加えて温めたドリンクがあります。安いワインや多少劣化したワインでもおいしく作れて、スパイスの選び方で好みの味や健康効果なども変えられる、冬に体を温める伝統飲料です。

そのホットワインを「ダイエット中の女性にもお勧め」と言っている人がいて、その根拠として、ポリフェノールの一種「レスベラトロール」が含まれていること、そしてホットワインに加えるシナモンがコレステロールを下げる働きがあることを挙げています。

確かにレスベラトロールにエネルギー代謝や脂肪を燃焼する力を高めるという結果が得られたとする実験がありますが、実験対象者数が少なすぎて信頼に値するものではなく、確実に証明された効果ではありません。

シナモンはインド医学では体を温める性質があるとされており、また中国医学ではシナモンの近縁種の桂皮も体をあたため、水分代謝を高めて胃腸の働きをよくすると考えられています。しかし、体を温める性質は明確な脂肪燃焼にはつながりません。

コレステロールについては、アメリカの研究者がシナモンの摂取により血中コレステロールが減少し、また糖代謝を高めるという論文を発表しています。しかし、それは2型糖尿病患者に対する実験結果なので、健常者に対する効果はわかりません。

ホットワインは温めることで多少アルコール分が飛びますが、完全になくなるわけではありません。アルコール分は胃を刺激するので食欲を増進することが知られています。そこに胃腸の働きをよくするシナモンが加わるとどうなるでしょうか?それに、ホットワインには大抵砂糖や蜂蜜を加えるものです。つまり、必ずしもダイエット中の人にお勧めとは言えないものなわけです。

また、人体にアルコールが入ると血液中にアルコール分があるときは血管が拡張して血流がよくなるものの、アルコールが分解されると飲酒前よりも血管が収縮してしまいます。血管が収縮すると血流が悪くなってエネルギー代謝が落ちるとともに、内蔵も冷えて機能が低下します。

ホットワイン自体は工夫次第でおいしくできるものなので、自分好みの味にして楽しむことには何も問題がありません。しかし、そもそもダイエット中にはお酒など飲まないほうがいいに決まっていますね。

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