知っているようで知らないボジョレー・ヌーボー。その疑問を解決

ボジョレー・ヌーボーは現在、日本において人気が定着したワインのひとつです。

日本はボジョレー・ヌーボーの輸入量が世界一なのだとか。

それほど人気のボジョレー・ヌーボーですが、「解禁日がある」とか「できたばかりのワインらしい」などと断片的に知ってはいても、詳しいことはあまり知られていないのではないでしょうか。

秋が過ぎ、空気が徐々に冷たくなってきた頃、テレビで「今日は、ボジョレー・ヌーボーの解禁日です。」とのニュースを聞き、毎年その存在を確かめている程度の人もいるでしょう。

一体、他のワインと何が違うのかとずっと疑問だった人もいるでしょう。

今回はそんな知っているようで知らない「ボジョレー・ヌーボー」について、少しだけ深くお伝えします。

そもそも、どんなワインなの?

その名のとおり、フランスのボジョレー地区で作られたワインです。

しかし、他と違うのは、熟成されたものではなく、解禁日と同じ年にできたワインが「ボジョレー・ヌーボー」と呼ばれるというところです。

そして、ブドウの収穫から3ヶ月程度で完成するという、フレッシュなワインなのです。ガメイ種という赤ワイン用のブドウから作られているため、赤ワインかロゼワインしか作られず、白ワインはありません。酸味が高くタンニンが少ないライトな味わいが特徴です。

毎年味が違うの?

よく前年の味と比べて「今年のボジョレーは・・・」と語る人がいます。しかし、同じボジョレー地区の新酒でも様々なワイナリーで作られており、そのワイナリーごとに味が違うのは当然です。

職業柄、多種類を味わっているソムリエならまだしも、一般人が一概に前年と比べることは、実は難しいのです。

解禁日って何?

何度かの改定を経て、現在は11月の第3木曜日が解禁日とされています。

ボジョレーが世界に知れた頃、早く出荷しようとした業者同士が競い始めた結果、質の悪いワインが出回ってしまったことが原因で解禁日が定められたのです。

解禁日までは販売することを禁じられています。日本で解禁日に売られているものは、空輸の輸送費の分だけ高い場合もあるとか。解禁日が過ぎたら急に不味くなるわけでもありませんから、年末あたりに購入しても充分おいしく飲めます。

年明け頃に売られているボジョレー・ヌーボーが、実は安くて一番おいしいのかもしれません。

どのくらいの温度で飲むの?

「白ワインはキンキンに冷やして飲む。赤ワインは冷やさないで飲む」というのが長らくワインの常識として語り継がれてきました。

しかし、白ワインでも温度高めで飲んだ方がおいしいものもあり、最近は温度にこだわらず「好きな温度で飲む」流れになりつつあります。

ボジョレー・ヌーボーも、赤ワインでありながら温度にこだわらなくてもよいワインのひとつです。もちろん温度高めで飲んでも良いのですが、冷やしてもしっかり味わいが残るタイプのワインなのです。

ボジョレー・ヌーボーは決して高級ワインではありませんし、温度にこだわらず気軽に楽しみましょう。

香りは楽しめる?

できたばかりのワインであり、ライトからミディアムボディが主流のボジョレー・ヌーボー。香りはあまり深くないのかと思いきや、そうではありません。

むしろ、注いだ瞬間から香りが広がります。

通常のワインではグラスを回すことで香りを引き出すこともありますが、そうしなくても充分香っていますから、飲む前にそのフレッシュな香りをぜひ楽しみましょう。

どんなお食事に合うの?

特別な決まりはありませんが、どちらかというとフォアグラや牛肉のステーキなどのような高級なこってり料理よりも、魚料理や和食のようなさっぱりした料理の方が合うといわれています。

それはボジョレー・ヌーボーがフレッシュでフルーティーな味わいが特徴のワインだから。そのシンプルでライトな味わいゆえ、どんな料理にでも合います。

ボジョレー・ヌーボーはどちらかというとカジュアルなスタイルのワインですから、普段の料理に気軽に合わせてみましょう。

いかがでしたか?

知っているつもりだったボジョレー・ヌーボーにも意外と知らないこともあったかもしれません。次回の解禁日にはぜひ、フレッシュなボジョレー・ヌーボーを気軽に味わってみませんか?

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