シンデレラワイン、カルトワインってどういう意味?

歴史の浅い造り手によって産み出された高品質ワインが、短期間に評価を高め、あっという間に世界にその名を知られるようになったものが「シンデレラワイン」と呼ばれています。

シンデレラワインの代表格には、フランス=ボルドーのポムロームの「シャトー・ペトリュス」があります。その他、同じくポムロールの「シャトー・ル・パン」や、ボルドーのサン・テミリオンの「シャトー・ド・ヴァランドロー」は年間生産量が約7000本と少ないため、とても希少価値の高いワインとなっています。

この2つのシャトーに関わっているのが、著名ワイン醸造コンサルタントのミシェル・ロラン氏です。それまでボルドーというと、メドックの5大シャトーをはじめとする、ジロンド河左岸のワインが知られていました。しかし、右岸のワインにも注目が集まり出したのは、先のミシェル・ロラン氏の手によるものだと言われています。また、これらのワインは全てメルロ主体で造られるワインとなっています。

一方で、狂信的な愛好家により支持を得たワインのことを「カルトワイン」と呼びます。この言葉は1990年代から使われるようになりました。

アメリカを代表するワイン専門雑誌『ワイン・スペクテーター』や、アメリカのニュースレター『ワイン・アドヴォケート』に登場して高い評価を得たワインが有名で、「スクリーミング・イーグル」、「ハーラン・エステート」、「ダラ・ヴァレ・ヴィンヤーズ」などがあります。これらはどれもカリフォルニアのワイナリーで、高品質で生産量が少ないという共通点があり、その高価さでも話題になりました。

ちなみに、『ワイン・アドヴォケート』の発行人は、アメリカのワイン評論家であるロバート・パーカー氏です。公平に批評するために、広告をとらずに発行するというスタイルで消費者の信頼を得ているメディアです。このパーカー氏がカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンに高い評価を与えたため、それらは「スーパー・カベルネ」と呼ばれ、もてはやされるようになりました。

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