コルク栓の役割とメリット・デメリットとは

コルクを抜くという行為は、飲み手の心を高揚させてくれるものです。

最近はスクリューキャップタイプのものも増えてきましたが、ワインボトルに使われる栓は、やはりコルクが一般的です。

このコルク栓は、天然素材のコルク樫の木の皮を使って作られているものです。

コルクは弾力性に富み、ボトルの栓としての機能に優れています。さらにごくわずかに空気を通すため、封をしたままワインを熟成させられる、ワインの栓にもっとも適した素材なのです。

しかし、コルクには問題点もあります。

天然材質のため、長い熟成のあいだにコルク自体が劣化して、ちゃんと密封できなかったり、カビが生えたりしてしまうといった事があります。

コルクの外側についているカビは、適度な湿度と温度の元で保存されていた証拠で、ほとんどの場合、ワインそのものの品質への影響はありません。

しかし、液漏れがあった場合は、ワインの品質に影響がある可能性があります。

保存中に熱に晒されていた場合や、コルク自体の弾力性が弱かったために、ワインが漏れたという可能性もあります。

いずれにしろ、ワインが過度に酸化されて、劣化している可能性も考えられます。

しかし、それでも早めに発見されれば、まだ飲めない状態になっているとは限りません。ワインの味わいにはほとんど影響がない程度の場合もありますので、手遅れになるまえにすぐ飲んでしまう方がいいでしょう。

そしてコルクの外観以外にも注意したいのが、コルク臭を確認することです。

コルクに含まれている天然成分がワインに移り、カビやキノコ、薬品のような不快な匂いがすることが、希にですがあります。

抜栓したコルクに嫌な匂いがあるときは、ワインに移っていないか疑った方がいいかもしれません。

このコルク臭は、コルクの約3%の割合で発生すると言われています。

見た目では判別できないため、テイスティングや抜栓した後でにおいを確かめることによってしか、確認する方法はありません。

ワインをボトルのまま熟成させてくれる優れたコルク栓ですが、このような問題もあるため、一番適した栓は何がよいかは、現在大きな議題となっています。

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