日本のワインに使われているブドウの品種って外国のものと同じなの?
日本でも多くのワインが生産され、またその原料であるブドウも多くの地域で栽培されています。では、日本で生産されているブドウは他の国々の品種と何か違いがあるのでしょうか?
日本のブドウはワイン用、生食用ともにアメリカ系品種がメインでした。しかし、現在は、シャドルネ、セミヨン、カルベネ・ソーヴィニヨン、メルロなどヨーロッパ系品種が多く栽培されるようになってきました。
またそうしたなかで、日本の風土に合うように交配種も多く栽培されています。「ベーリー」に「マスカット・ハンブルグ」を交配した川上善兵衛のマスカット・ベーリーAや、同じく川上善兵衛の「ベーリー」に「ゴールデン・クイーン」を交配したブラック・クイーンは多くの地域で栽培されている日本の交配種です。
日本固有のブドウには、山梨の甲州種があります。甲州種は、ヨーロッパ系のブドウを祖先に持つ品種で、ワインの中では白ワインに使われているものです。近年、DNA解析によりこの品種は、ヴィティス・ベニフェラというヨーロッパ系の品種で、東洋で栽培されている品種に近縁であることが明らかになったようです。
長野には善光寺種というのがあり、これは、日本の高温多湿な風土に適している品種です。中国の竜眼種と同じもので紫紅色の大粒のブドウです。