「ワインはむずかしい」って、何がむずかしいの?
ワインがむずかしいといわれる理由は、だいたい次の2つ。
(1)ワインは飲むときの温度や作法、グラスの形や、保存するときの管理方法・・・、細かい決まりごとが多すぎる。
たしかに極上のワインは、丁寧にきちんとした飲み方をすると、その良さを最大限、発揮してくれるものです。それで、一種の手順のようなものができているのですが、絶対的なものではありません。
普通のワインでは、あまり気にすることはありません。自分の好きなやり方で、自由に飲んでいいのです。
(2)ワイン自体に、種類が多すぎる。とても名前を覚えきれない。
たしかにその通りです。ワインは星の数ほどあります。
ワイン好きにとって、この「種類」が多いことそのものが楽しみなのですが、ワインの初心者がやっかいに感じても無理はありません。
でも、ワインの専門家になろうとしているのならともかく、自分では見たことも飲んだこともないワインの名前を、無理に覚える必要はありません。
全世界には何十億という人類が存在していますが、一人の人が生涯で知り合う人の数は、そう多くはありません。
まして仲良くやっていける人の数は、それほど多くありません。
ワインも同じで、無数のワインを全部知ることは出来ないし、また、その必要もない。
折々に巡り会ったワインのうち、好きなものに出会ったら、また会いたくなるし、顔なじみになろうとする。そうしているうちには、自然と名前を覚えて、しだいに知り合いも増えていき、友人と呼べるワインもできることでしょう。