スーパーで売っているブドウで、ワインは造れる?
どんなブドウからでも、ワインが出来ないことはありません。
スーパーで売っているブドウから、ワインを造ることは可能。しかし、そういうブドウで出来たワインがおいしいのかどうかは、別の話になります。
ブドウには、ワインを造るのにふさわしいワイン用のブドウがあり、デザートとして生で食べるのにふさわしい生食用のブドウがあります。
それぞれ別の品種に分かれるのです。
長い人類の歴史の中で、ワイン用ブドウと生食用ブドウは、別の分野のものとして、品種改良がされてきました。
ワインはやはり、ワイン用ブドウから造らないと無理のようです。
そのワイン用ブドウにしても、世界的に見てもだいたい20種くらいが人気の品種になっています。
おいしい、良いワインが出来るためです。
日本では山ブドウ、またはその交配種を使っているところがありますが、味のほうは国際的に確立したレベルに達していません。
今日定評が確立しているブドウは、数千年もの長い間、ワイン造りの親爺さんたちが、畑の中で、良いワインが出来るブドウを取捨選択してきたもの。
それを、まだブドウがワイン用と生食用に分けられていない、原始の時代に戻そうというのは、一種のアナクロニズムです。
でも、もしそれが実現したら、変わったワイン・・・、つまり珍品、キュリオスティが出来上がるという面白さはあるでしょう。