ワインの味がわかるようになりたいのですが・・・
ワインの味は、四つのカテゴリーに分けて考えることができます。
(1)サウンド・ワイン
とにかくまともで、健康的で、安心して気軽に飲めるワインです。
普段飲むには、これで充分。難しい理屈も、飲み方のやっかいな作法もいりません。皆で大勢で、わいわいやるには、この手のワインが良いでしょう。かならず陽気になれます。
(2)グッド・ワイン
結構いけるじゃないか君! これはいいねえ!というワイン。
このレベルのワインまでは、難しく考えなくていいものです。ただ、「サウンド・ワイン」と違って、丁寧に扱うかどうかで、かなり違いが出てくることがあります。
たいしたものでないと思って飲んでみたら、案外いけるというのは、この手のもので、価格でいえば千円半ばから二千円台のものが中心。
(3)ビッグ・ワイン
素敵だねえ、いいねえ、これだからワインはやめられない、ワインの醍醐味はこういうのをいうんだねえ、生きてて良かったというワイン。
このカテゴリーに入れられるようなものは、それぞれが筋目の通ったもので、各生産地でも敬意を払って扱われていますし、ワイン・ブックなどに載っているものです。
(4)グレート・ワイン
すごいねえ、驚いたねえ、おお神様! というワイン。
このクラスになると、どの産地のどういう銘柄のもの、というようにすでに定評が確立しています。
まずは、千円台のグッド・ワインと、四千円から五千円台のビッグ・ワインを飲み比べてみたらいいでしょう。
その違いを知るには、知識はいりません。
心をこめて丁寧に飲むことと、自分の感覚を研ぎすませて神経を集中することで、ワインがわかるということは、そういうことかもしれません。