いわゆる「辛口」にもいろんな種類や味があるの?

甘口か辛口かで言えば、最近の世の中の流れは圧倒的に辛口に傾いています。面白いことに「辛口」を表す言葉は、英語ではドライ、フランス語はセック、イタリア語はセッコ、スペイン語でもセコと、全て「乾いた」という意味なのです。

辛口でも良質の白ワインを造れるほど醸造技術が向上したことにより、辛口の人気が一層高くなり、甘口が主流だったドイツワインですら辛口に重点を置き始めているほどです。

ひと言で辛口と言っても、ボーン・ドライと呼ばれるような極辛口から甘口に近い辛口まで幅広くあります。しかしラベルにはその表示がされていないものが多く、実際に飲むか店員に相談するしかありません。これは産地によって辛さの程度がある程度決まっているからなのですが、だからといって表示しないのは造り手側の傲慢と言えるでしょう。

何と言っても辛口の白ワインの魅力はやはり酸味を中心とした爽やかな味わいにあります。日本人は「酸味」という言葉をマイナスに捉えがちだったため、辛口の日本酒であっても酸味が乏しく、白ワインのような爽やかさに欠けているところがあります。

シャンパンには表示がされていますが、メーカー独自の基準でそれぞれ表示しているため、セックとかドゥミ・セックなどと書かれてあってもあまり信頼できるものではありません。

シャンパンの製造過程には、一般に瓶に詰めたあと最後に補充する、いわゆる「門出のリキュール」と言われるワインがあり、このワインに加える糖分によってシャンパンの甘辛度が決まってきます。この加糖をしないシャンパンを「ブリュット」と言い、誤魔化しがきかない分そのメーカーの良質の辛口シャンパンになるのです。

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