気軽にワインを試してみたい人におすすめ『ロゼワイン』
ロゼワイン、と一口で言っても、フランスには様々な種類があります。淡いピンクで美しい、北部ロワール産「アンジュ」。酸味が爽やかで、うっすらと甘みがあります。
かつて世界的な人気がありましたが、地元は赤ワインへの切り替えに躍起になっています。
やや橙色の南フランス産、「タヴェル」。有名な赤のシャトー・ヌフ・デュ・パープの産地のすぐお隣。
ピンク、といっても橙色がかったものの多い、地中海バンドールなどの「プロヴァンス」。味も辛口、しっかりしたボディ。アンジュのように華奢ではありません。
これらは、魚料理に加えて肉料理にも合います。ごく一部には極上ものもあり、最近でも一部では人気のワインです。
中には、あまりピンクの色はしていないタイプのロゼもあります。
ブルゴーニュの「マルサネ」で造られているロゼは、すっきりした辛口、出色からして、しっかりしたボディをしのばせます。
こちらはロゼ嫌いにぜひ飲んで貰いたい、驚くほどコクのあるワインです。ジュラ地方産「アルボワ」は、色が濃くてどちらかというと赤ワインに近いですが、これもロゼワインです。
この頃はロゼ、といえば、シャンパンが流行りだしています。
パーティや祭事に華を添えるワインとして、特に売り込みに力を入れている業者さんが多いみたいですね。
ロゼワインは普通、赤(黒)ブドウを使って、果皮と分離してピンク色に仕立てるものですが、シャンパンは白ワイン(シャンパン)に赤ワインを加えて、色をつける方法が認められているのです。ブレンドは邪道!という考えから、シャンパンでも頑なに前述の普通のロゼを造るメーカーさんもあるのだとか。
ではどういった時にロゼは飲むといいのでしょう?
ロゼは、第二次世界大戦後に、一時流行したことがあります。世界中が疲弊していた戦後期、魚に白、肉に赤、というのが面倒な人がロゼに殺到したのかもしれません。
カップルでお住まいの方が、毎日2人で飲んでも、赤白2本はとても飲みきれない、そんなときに、1本で手軽に済ませられます。また、鮮やかなピンクカラーで、2人きりの食事の時に、色でムードも盛り立てられます。
ワインを気軽に飲んでみたい、という方にもぴったりのワインがロゼ。
時代が進み、世の中がゆとりを取り戻すと、人々はまた赤白に戻ったのかも知れません。世界的に流行したロゼは、立場を失われたかに見えました。しかし、ごく最近になって世界のロゼ・メーカーが奮起しています。
現代醸造技術を駆使し、飲みよさ、そしてお手頃なお値段のロゼがたくさん出始めています。
なので、ロゼは好きじゃない・・・という人でも、今では安心して挑戦できるようになっています。毎日の美味しいワインをお探しの方も、ぜひ、新しくなったロゼを試してみてはいかがでしょう。