澱(おり)ってそもそも何のこと?

よくこのワインは澱があるからデキャンタージュして・・・などという言葉を耳にしますが、そもそも澱とは何のことなのでしょうか。

一般的に澱とは、液体の底に沈んで溜まったカスのことを言います。ワインで言うとボトルの底の部分に見られる沈殿物のことで、長期熟成型の古いワインや高級で良質なワインによく見られます。

この澱にも色々あって、赤黒く見えるものはワインの色素、ザラザラしたものは酒石酸とカリウムが結晶化したもの、粉っぽいのは酒石酸とカルシウムで、ふわふわの白いものはタンパク質などが沈んだものです。

赤ワインではポリフェノール類(赤黒い色素など)がコロイド化して、その粒子が結合することで底に沈み溜まります。貴腐ワインにも、グルコン酸カルシウムなどが粉状になって沈んだ澱が見られます。

色が濃い赤ワインはそれだけ色素が多いということですので、時間が経てば経つほど澱が多くなり、また良質なワインほど含まれる成分も多くなり結晶化しやすいですので、澱があるのは悪いことではありません。

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