赤ワインの場合、熟成すると最後にはどのような香りになるのですか?

植物の一生に類似している。赤ワインの熟成による色の変化について知ると、そのように思う方もいるようです。

紫色から橙色に変化し、最終的には茶色になるというのは、お日様の光をいっぱい浴びて、果実が実り、食するのに一番適した紫色の時期から全体的に枯れていき、種の保存をするために種子が土に同化し、葉は落ちて、種子が発育していくための養分になる。この一連の流れを表しています。

こんな植物の一生のような流れを、瓶の中で、ワインがたどっていると言えるのではないでしょうか。

紫色をしている段階では果実のような香りが充満していますが、橙色が強くなってくると、腐葉土やキノコといった、いわゆる土の香りが強くなります。これはワインの価値や値段に関係無く、すべてのワインに共通します。

若々しい時代は、果実の香り、ハーブやスパイスの香りでいっぱいなのが、熟成を経ることにより、キノコや有機物を多く含んだ土の香りに変化していくのです。これは年を経ると土に還っていくという自然界の法則を体現しているのでしょうか。

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