赤ワインの色が濁っているように見える時があるのですが、どういう状態になっているのですか?
南半球のオーストラリアやチリで生産される上質な若いワインの場合、ものすごく色が濃くて、透かして見ても、向こう側がほとんど見えないようなものもあります。
こういう場合、ワイン初心者の方は、濁っているのではないかと思われるかもしれませんが、基本的に濁っている訳ではありません。ただ色素の量が増えて、濁っているように見えるだけなのです。
この色素はワインの中に解けている訳ではありません。ワインの中に目に見えないくらいの細かい粒子の状態で漂っており、この粒子の量が多いと、見た目ワインの透明感が無くなってしまうのです。
そして長い時間が経過すると、この細かい粒子は、ワインの中で次第に重合し、そして沈殿していき、だんだんと透明度が上がっていくのです。
よって濁っているように見えてもも何ら気にする必要はありません。濁っているように見えるのは、時間が経過していないワインの証拠、ただそれだけなのです。安心してお飲み下さい。