赤ワイン初心者におすすめのワインは?
赤ワインが苦手という人や、あまり飲み慣れていない赤ワイン初心者におすすめするなら、まずはブルゴーニュ・ワインのように渋味よりも酸味が表に出ているようなワインが一般的にはいいと思います。理由として、日本人はタンニンの渋味に慣れていないため、その渋さを敬遠する人が多いためです。
そしてブルゴーニュ・ワインに慣れてきたら、少しずつタンニンが感じられるようなワインを選んでいくと、遠回りすることなくワインの神髄に近づけるのではないかと思います。
しかしそれは昭和の時代、戦前戦後の昔ながらの食生活を送ってきた日本人にはという意味であって、現在の若者には必ずしも当てはまらないかもしれません。欧米文化が浸透して、日本の食生活が変わってきたからです。
10年ほど前にあるワインバーで、南フランスのパンチのきいたワインを試しに出してみたところ、予想外に評判だったのです。特に若者は、ワインのタンニン、つまり渋味は気にならないようでした。
若い世代の人たちは幼いころから洋食に慣れており、チーズやバター・ステーキ・ハンバーガーなど、油や塩気が多く味の濃いものを食べて育ってきました。そういう人にとってはタンニンの渋味はそれほど敬遠する味ではなくなってきているのかもしれません。
チリやオーストラリアで造られているカベルネ・ソーヴィニヨンなどの若くて渋味のある赤ワインも、今の若者は抵抗なく受け入れて好んで飲んでいるようで人気が出てきています。