夫から贈られた生まれ年のビンテージワイン

夫婦ともにソムリエの私たち。夫と結婚して最初の年、私の誕生日に夫が買ってくれたプレゼントは、私が生まれた年のビンテージのワインでした。

その時の私は34才、30年を超えて味わえるワインといえば、長熟型のボルドーですが、夫はマルゴー村2級の「デュルフォール・ヴィヴァン」というワインを見つけてきてくれたのです。

30年以上経ったワインのコルクを抜くのは緊張します。そーっと開けてグラスに注ぐと、エッジはやや茶色がかっていますが、深みのある紫色の液体の輝きは若々しく、香りは古風で端正なボルドー然としたカシスと葉巻と土のニュアンス。口に含むとタンニンも果実味も生きていて、マルゴーらしい繊細で優しい味わいです。

職業柄、乾杯も忘れて貴重なボルドーワインについて、二人でコメントしてしまいましたが、私と同じ年に生まれたワインに日本で出会えたという奇跡に感動、それを大好きな夫と一緒に味わう奇跡に二度感動しました。

その翌年も翌々年も、誕生日プレゼントはビンテージワインでしたが、私がアラフォーに近づき、誕生年のワインが手に入りにくくなってきたのか、今年のプレゼントはワイン以外でした。

40年を超えても味のピークが続くのは、ペトリュスかラフィットか・・・、いつか飲んでみたいなあ・・・。

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