「ネットでワインをたくさん売った人」はそもそも有名人だったという話

アメリカのWinelibraryというワイン通販サイトがなんと50億円もの収益を上げた!しかもソーシャルメディアを有効活用した新しいビジネススタイルで!

という記事を読んだので興味を覚え、このWinelibraryについてちょっと調べてみました。

運営しているのは旧ソ連の現ベラルーシ出身のゲイリー・ヴェイナチャックさん。記事にはワイン解説の動画が受け、それとツイッターやFacebookなどを連動させることで口コミで50億円もの収益が上がったと書いてあります。

ゲイリーさんは確かにYouTubeでWineLibraryTVというチャンネルを運営し、ゲイリーさんがワインをテイスティングしたり、わかりやすく説明するという動画を大量に公開しています。

なんとなくミスター・ビーンに似た風貌のゲイリーさんが、日本人ならちょっと引くぐらいのテンションでまくし立てるのが人気の秘訣のようです。

でも、本当にそれだけで個人商のワイン通販サイトがそんなに売上を出せるものでしょうか?

まずゲイリーさんについて調べてみました。

WineLibraryは、確かにゲイリーさんが大学卒業後に始めた通販サイトで、低価格とネット広告、メールマーケティングをつかって売上を伸ばしたようです。

しかし彼、その後ソーシャルメディアコンサルタント会社を設立し、そっちで有名になってマーケティングの本も出したりしています。

私が見た記事には、ツイッターにフォロワーが100万人もいて、その口コミで売上があがったのだと書いてありました。

ゲイリーさんのツイッターのフォロワーは129万人です。すごい数です。でもそれは、ワイン商としてのゲイリーさんが稼いだフォロワーではなく、有名人としてのゲイリーさんがかせいだフォロワーです。

ゲイリーさんがワインを大量に売り上げたのは、確かにゲイリーさん自身の力によるものでしょう。ただ、それは一人の通販経営者がYouTubeとSNSを駆使して成し遂げたというのとはずいぶん違います。

SNSの口コミを利用したマーケティングは「マーケティング3.0」というそうです。

1.0はネット時代以前のテレビや雑誌広告によるマーケティング。2.0は消費者がブログや商品レビューでその商品を評価するのを利用したマーケティングだそうです。

しかし、ゲイリーさんをこの「マーケティング3.0」で成功した人にあてはめるのはどうでしょうか?この人はネットがなければないなりに成功するだけの能力があるように思えるし、同じ手法を使ってもゲイリーさんほど有名でなければそんなに稼げはしないでしょう。

だから、自分が持って行きたい結論につなげるために、都合の悪い情報をけずった記事というのは危険です。この時代、確かにSNSは大きな味方になる。しかし、逆にリスクも大きいということも忘れてはいけません。

誰にでもチャンスがあるとうたい、「私にもできるかも」と思わせられる論調は疑ってかかるべきですね。

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