のんある気分にワインテイストが新加入
ノンアルコールの「お酒風ドリンク」の市場が拡大してきています。私などは、ジュースやお茶ではいけないの?と思っているので、「ノンアルコールアルコール風ドリンク」の需要がどこにあるのかまったくわかりません。でも、市場が拡大しているということは需要もあるのでしょう。
サントリーは「のんある気分」というノンアルコールドリンクのシリーズを出しています。これまではジンライムテイストやソルティドッグテイストなど、カクテル風のものが販売されてきました。そこに最近、ワインテイストが加わっています。
「のんある気分」の公式サイトにある紹介文によれば、赤ワインテイストはボルドー発祥の赤ワイン用ブドウ「メルロー」からつくったワイン、白ワインテイストはブルゴーニュ発祥の白ワイン用ブドウ「シャルドネ」からつくったワインをベースとし、そこからアルコール分を取り除いたワインエキスを使っているとのこと。
しかし、メーカーサイトで「ノンアルコールでありながら、本格感のある“ワインらしい味わい”を実現しました」とアピールしているということは、やっぱりメーカー的にも今までのノンアルコールワインはワインらしい味ではなかったと思っていたということなんでしょうね。
こののんある気分ワインテイストの売りは、ワインらしい味わいということの他に、カロリーオフという点と、赤にはポリフェノール、白には有機酸を加えてあるということらしいです。
まあ、サントリーはノンアルコールじゃないワインのほうの公式サイトで、ポリフェノールや有機酸の健康効果をアピールしていますから。でも、抗酸化作用を持つポリフェノールなんて、ブドウのポリフェノール以外にもいっぱいあるし、腸内環境を整えたいなら別に有機酸じゃなくてもできますけどね。
ところで、のんある気分ワインテイストは、「カロリーゼロ」をうたいながらも、個別の商品ページでは300mlで16kcalあると明記されています。これは、100mlにつき5kcal未満であれば「カロリーゼロ」と表記してもいいという意味不明な法律があるためです。まあ、確かに16kcalなんて無いのと同じレベルのカロリーですけど・・・。
日本人は内実より上辺にこだわる民族ですから、イタリアンやフレンチを食べるときは「ワインがないといけない」とこだわりつつも、体質的にとかその後車を運転するとか、いろんな理由でお酒を飲めないという人が、ワインを楽しむ「っぽい」雰囲気を味わうためには、こういうワイン風ノンアルコールドリンクもその存在意義はあるのかもしれませんね。