イリノイ大学が「二日酔いしにくい」お酒をつくる酵母の遺伝子操作に成功

日本では遺伝子操作というとむやみやたらと危険視する一定の人々がいますが、実際のところ遺伝子工学というのは日進月歩で進歩しており、医療や農業などの分野に有効に活用されています。もちろん、そのマイナス面についても考慮されており、日本を始め各国は「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」いわゆる「カルタヘナ法」を順守した上で行っているので、映画『ジュラシックパーク』のように遺伝子操作によって恐竜が作り出されるということはありません。

さて、二日酔いの原因は体内でアルコールが分解される過程で作られる「アセトアルデヒド」が持つ毒性によるものです。アセトアルデヒドはその後酢酸になり、酢酸が水と二酸化炭素となってやがて体外へ排出されます。アルコールが分解されるためには必ずアセトアルデヒドが発生するので、二日酔いしないためには肝臓がすみやかにアセトアルデヒドを分解できる量だけ飲むのに止めればいいわけです。

実はアルコールを醸造する際にもアセドアルデヒドは発生しています。お酒は糖をエタノールに変化させる「アルコール発酵」を利用してつくられます。糖が分解されたピルビン酸は、アセトアルデヒドの段階を経てエタノールになります。

糖を分解するのが出芽酵母=S.セレビシエです。マンガ『もやしもん』をご覧になったことがある人は、醸造の説明で糖を食べてアルコールを生み出す丸に出っ張りがあるS.セレビシエの菌キャラを覚えていると思います。

アメリカのイリノイ大学のヨン・スジン准教授は、S.セレビシエの遺伝子を操作することで、アセトアルデヒドを生み出すアルコール発酵の過程を変化させることに成功したと発表しました。ヨン准教授は、この遺伝子を操作したS.セレビシエによって醸造したワイン、ビールなどは、二日酔いになりにくく、また栄養価値も向上させることができるとしています。

しかしまあ、そんな高度な技術を使わずとも、「飲み過ぎなければいいんじゃないですか」と思うのは私だけでしょうか?

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