「分かりやすい拡張子」導入に反対する欧米ワインメーカー。その理由とは?

ワインショップだけでなく、インターネットでワインを購入することが常識となっています。

ショップよりも気軽に買えるのは大きな魅力です。

しかし数多く存在するワイン販売サイト、もしかしたら怪しいものもあるかもしれません。

信頼できるサイトか調べるために、拡張子を確認することもあるでしょう。

サイトの拡張子に「.vin」「.wine」があれば、「あ、大丈夫かな」と、つい思ってしまいます。

実際、ICANN(アイキャン)というドメイン名を世界的に管理している団体ではそのような動きがあります。

しかし、欧米や豪州のワインメーカーは、それらの拡張子を導入するという動きに反対しているのです。

もしも「.wine」などが導入されれば、ワイン関連団体ということを容易に示すことができ、情報も探しやすく団体側にもメリットが多いのでは?と思ってしまいます。

しかし、なぜ名だたるワイン生産地のメーカーはその動きを阻止しようとしているのでしょう。

現在、トップレベルドメイン名(アドレスの最後につくドット付きのドメイン名。「.com」や「.net」など)には、「.jp」「.uk」など国を識別するもの、「.pro」など医師、弁護士等の団体を示すもの、「.museum」という博物館、美術館を示すものなど多くあります。

仮に「.vin」「.wine」のドメイン名が認められた場合、悪徳業者がそのドメインを獲得してしまう可能性があり、結果、品質の良くない偽造ワインが出回る事態を招いてしまうことが予想されるのです。

欧州ワイン原産地連盟のクルバストロ氏は、ドメインが増えることは、企業やブランドにとってのダメージであると述べています。

そして、何よりもワインを買い求める消費者を混乱させてしまうことにつながるのでしょう。

一見ワイン業者側には有利に見える提案も、現実的にデメリットが多いようです。

インターネットでも安心してワインを購入できるような結果となって欲しいものです。

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