ワインの女王、ボルドーワイン
ボルドーはフランス南西部にあり、大西洋からの海風の影響を受けた温暖な海洋性気候が特徴です。
中央部にはガロンヌ河とドルドーニュ河、そしてその2つが合流したジロンド河が流れ、それらの流域にワイン産地が広がっています。歴史的にはイギリスとの交易により、とくに東岸のメドック地区を中心として、ワイン産業を発展させてきました。
ボルドーのワインの特徴は、「ブレンド」です。
世界では単一品種のブドウでワインを造る産地がほとんどですが、ボルドーでは数種類の品種をブレンドし、豊かで複雑な味わいのワインを生み出しています。
ボルドーといえば「赤ワイン」というほど有名で、この地方のワイン生産量の8割以上を赤ワインが占めています。
ボルドーの赤ワインは、若いうちは力強く、しっかりと渋味がありますが、熟成させると徐々に旨味がまし、落ち着いた味わいに変化します。
その優雅な味わいから、フランスワインの女王ともよばれています。
また、南部ではすばらしい貴腐ワインも生産しています。
ボルドーで生産されるワインは、AOC(AOP)ワインが全体の95%を占めており、その中でも生産地域が細かく特定されているワインほど厳しく管理されています。
たとえば「マルゴー」や「ボイヤック」などの優良生産地域に指定された村の名前が表記されているワインは、ボルドーのAOCワインの中でも一番上のクラスに分類され、その品質も高いとされています。