カレーとワイン、その関係は男と女?
ご家庭で作るカレーといえど、今では立派な伝承の味となっているところもあります。市販のルウ選びから始まり、隠し味のオンパレードで、オリジナルの「我が家のカレー」が完成します。そして、香りのバリエーションと共に、辛さのバリエーションも、実に様々です。では、いったい、こんな多種多様なカレーに合わせるワインとは、いったいどうしたらいいのでしょう。
答えは簡単。日本の場合、カレーの横にちょこんと添えられている福神漬けやらっきょうにあります。これらの爽やかな甘みがカレーの辛味を旨みに引き上げています。ということは、甘みの強いポートワインがおすすめ。
カレーがさらっとした軽いタッチであれば、ホワイトポートワインを、またガツンと手応えのあるカレーであれば、ルビーポートワインを合わせます。カレーは複雑な味の饗宴です。そのどれかひとつでも、突出してしまうと品が落ちてしまいます。ポートワインは、それらのバランスを保ち、見事なハーモニーを演出させる、縁の下の力持ちの役割に徹するのです。
カレーとワインという関係に、どことなく男を優しく上手に手なずけてしまう女と、そうとも知らずに実直に突き進む男の姿を、思い浮かべてしまいます。