ワインと料理の相性がいいってどういうこと?
日本酒や焼酎よりもワインの方が「料理との相性」という言葉をよく耳にする気がします。それは日本人にありがちな発想として、お酒は料理を美味しく食べるための脇役で、料理の邪魔をせず飲み進めればいいとか、もしくは料理の臭みやクセをなくしてくれるからいいといったような、消極的な理由でお酒を選ぶことが多いからではないかと思います。
ワインと料理の相性とは、ワインも料理もより美味しく楽しむのに不可欠なもので、料理の特徴や個性を消したり無くしたりするのではなく、お互いに活かし合う世界なのです。
その世界にも2種類の相性があって、1つはレモンを添えた白身魚に爽やかな酸味の白ワインや、牛ほほ肉の赤ワイン煮に重厚な赤ワインというように、料理とワインの特徴が似ていて、お互いの味わいを高め合うもの、もう1つはフルーツを生ハムで包むように、それぞれの個性が合わさって新しい味わいを生み出すものです。
この2つに共通している考え方は、どちらが主役でどちらが脇役ということではなく、ワインと料理を一緒に味わうことによってどちらもより美味しくなるということなのです。せっかくの個性を消してしまってはもったいないですからね。