ワインが劣化してしまっても捨ててしまうのはもったいないこと
ワインは今、一時のブームから少しずつ日本の社会に定着する段階に入ってきているように思えます。ただ、そうはいっても自家用のワインセラーまで置いているというワイン好きはまだまだ少ないはず。最近は、すぐに飲みきれるような小さいボトルのものも売られているとはいえ、好きな銘柄が750mlのボトルでしか売っていないということもあるでしょう。
そこで問題になるのが飲み残しです。大切に味わって飲もうとすれば、自ずと量が減るのも遅くなります。しかし、飲みきれなければボトルに残った分が劣化していくのもまた事実。特に問題となるのが酸化です。酸化を防ぐためには、ワインボトル用ポンプでボトルの中の空気そのものを追い出したり、別の小さい瓶やペットボトルに移し替えるというのが有効です。
もう一つの問題が温度です。冬ならまだしも、夏場に常温で置いておいたらどんどん劣化していってしまいます。ワインセラーがないならば冷蔵庫に保存するしかないとはいえ、ワインを入れる隙間がないというご家庭もあるかもしれません。ワインをよく飲むなら、せめてワイン専用の小型の冷蔵庫は用意しておいたほうがいいでしょう。
さて、うっかり劣化させてしまったという場合も出てくると思います。酢になりきっていなければ我慢して飲むという「もったいない」精神を発揮するというのもありかもしれませんが、お酒はそんな苦行のような飲み方をしなければならないものではありません。
赤ワインの場合は、肉の煮込み料理などに使えます。煮込みの味付けに使うなら多少劣化していても問題ありません。白ワインはブイヤベースのような魚介の煮込みや、ワイン蒸しなどに使えます。ちょっとした煮込みでもワインを入れただけでかなり本格的な味わいになります。
もともと質が悪いワインをおいしく飲むために考えだされた、スペインのワインドリンク「サングリア」を作ってみるのはどうでしょうか?余ったワインに、リンゴやオレンジなど好きなフルーツを切って漬けておくだけです。飲むときにサイダーなどで割って飲みます。
すでにだいぶ酸っぱくなってしまっていたら・・・そのまま放置してワインビネガーにしてしまうというのも一つの手ですね・・・。