料理にはどんなワインを使えばいいの?
料理のレシピを見ていると、「ワイン使用」と記載されているのをよく見かけます。この場合、白ワインを使用する時は、甘口か辛口のどちらを使用するのかに注意さえしていれば、それほど大きな問題ではないと思います。しかし赤ワインの場合は、種類が多いためにどのようなワインを使えばいいのか迷うことも多いのではないでしょうか。
赤ワインを使った有名な料理、牛肉の赤ワイン煮込みである「ブッフ・ブルギニオン」はフランス=ブルゴーニュ地方の郷土料理です。そのため、この料理には、やはり同じブルゴーニュ産のピノ・ノワールの赤との相性が抜群です。ここで誤解してはいけないのが、必ずしも高いワインを使用すればいいというものではない、ということです。ワインの値段ではなく、料理との相性が重要なのです。
その他のブルゴーニュの名物といえば、鶏の赤ワイン煮込みである「コック・オ・ヴァン」があります。この料理は家庭でもよく作られる料理の一つです。鶏肉は「白身の肉」のため、タンニンの多い赤ワインよりも、ブルゴーニュ産のカジュアルな赤ワインを使った方が美味しく出来上がります。ここでも料理、素材との相性が大切になります。
また、羊肉のスペアリブのソース作りに使う赤ワインには、シラー主体のローヌの赤ワインがピッタリでしょう。スパイシーな香りがよく合います。
お料理ではありませんが、寒さの厳しいパリでは、どこのビストロでもよく飲まれている赤ワインの飲み方があります。「ホット・ワイン」(ヴァン・ショー)と呼ばれる、温めて飲むワインです。これは赤ワインに、オレンジ・レモン・シナモン・砂糖などを加えて作るのですが、渋味が豊富なタイプのワインだと柑橘類とは合わず味わいがバラけてしまいます。ホット・ワインにはフルーティーなボジョレーなどのワインがオススメです。
日本でも、寒い季節に芯から温まるといったことや、美味しくてポリフェノールも摂れるということで、美容に敏感な女性たちからじわじわと人気が広まっています。