シャンパンは「ブレンド品」というのはホント?

実は、シャンパンは4つの意味でブレンドして造られます。原料のブドウ、出生畑、収穫年、甘辛度の4つです。

まず第一にシャンパンの原料は黒ブドウと白ブドウを混合して造ります。黒皮(ピノ)のブドウでも、色素は果皮だけに含まれるので、搾った直後に果汁から果皮を取り除けば白いワインが造れます。

シャンパンは黒:白=6:4ぐらいの比率で造るのが一般的ですが、メーカーによって少しずつ異なります。黒ブドウでワインのコクの差が出るからです。黒ブドウだけで造ったシャンパンがあり、「黒の黒(ブラン・ド・ノワール)」と呼ばれます。反対に、軽いさっぱりしたシャンパンとして白ブドウだけで造った「白の白(ブラン・ド・ブラン)」もあります。

二点目は出生畑のブレンドです。シャンパンはシャンパーニュ地方の村々から収穫されたブドウを使って造ります。シャンパンではない普通のワインは、基本的に出生畑を明記し、名酒地域だと村名、その上だと区画畑まで表記します。シャンパンを造る為には、決められた地域内で収穫されたブドウしか使えない決まりですが、村名を表記することはありません。シャンパンの個性は、収穫された畑の違いではなく、メーカーのブレンド具合によるものです。

三点目は収穫年のブレンドです。普通のワインは、ブドウの収穫年を表記します。年によってブドウの出来が違うためです。しかし、シャンパンは異なる年のものを混ぜて造るので収穫年の表示はしません。シャンパーニュ地方はブドウ栽培の北限に近いため、年ごとのブドウの出来ばえに差が出やすいのです。ですから、良い年のもので出来の悪い年をカバーするのです。ただし、非常に出来が良い年は、一部を単独で仕込んで「ヴィンテージ」として収穫年を表記でき、ラベルに年の表記があればそれは各メーカーの高級品となります。

最後に、甘辛度のブレンドです。シャンパンは出荷前にオリを抜くため、目減りした分を補充します。補充は、普通のワインに少量の砂糖を添加したものを使い、「門出のリキュール」と呼ばれます。この糖分の添加量が、シャンパンの甘さに影響します。糖分をほとんど入れないものは、生のままと言う意味の「ブリュット」と呼び、甘さが増すにしたがい、セック、ドゥミ・セックと分かれます。

シャンパンは、この工程を経た後は壜熟成が進みません。出荷されてしまえばその後よくなることはなく劣化していくのです。そのため、シャンパンは手に入れたら直ぐに飲むのが正解です。

このようにシャンパンはブレンドワインなのです。毎年同じように良品を造るには、出来の良い年のワインを大量に貯蔵しておかなければなりません。大手メーカーでなければそれらができないので、大手の独占ビジネスでした。60社ほどが知られていて、日本にも20社程のものが輸入されています。

以前は、ブドウ栽培農家が自分たちで造ったワインを大手メーカーに売り、メーカーが完成したシャンパンを売ってもうけると言う構図でした。ところが最近は、栽培農家自身で壜詰めまで行って、販売するところが増えてきました。このようなミニ・メーカーを「リコルタン・マニュピラン」と呼び、ラベルにも小さく書いてあります。日本にも200銘柄以上入って来おり、とても良いものもあるのです。

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